まつ(マツ) ** 万葉植物 **
2019.05.25 Saturday
まつ (マツ)
万葉仮名 -- 松 待 麻都
松(マツ)
八千種(やちくさ)の花はうつろふ常磐なる松のさ枝を我は結ばな
大伴家持 万葉集 [巻二十 4501]
万葉集に松は 萩・梅に次いで多く、79首 詠まれている。
「松」を「待つ」にかけた歌や「長寿願望」の気持ちが詠み込まれている歌が多いようです。
松の名は「待つ」に由来する。(諸説あるようですが……)
常緑で長寿な松は「久しく寿を保つ木」と、崇拝される樹木となったようです。
「松・竹・梅」
松は、竹・梅と寒さに耐えるところから歳寒の三友とよんで、めでたいものとして慶事に使われる。
マツ (松)
学名:Pinus
科名:マツ科
分類:常緑高木 落葉松・唐松(からまつ)は落葉樹
花期:4〜5月(赤松・黒松)
松の種類は多く、赤松(雌松)・ 黒松(雄松)・ 五葉松(姫小松)・ 這松など
松の花
うちの庭の松は、毎年4月末ごろに花が咲き、地面に黄色い花粉を落とす。
松の花粉は重いためほとんど飛散しないとかで、花粉症になりにくいともいわれるが……?
万葉集に「松の花」を詠んだ一首があります。
松の花花数にしも我が背子が思へらなくにもとな咲きつつ
平群女郎 万葉集 [巻十七 3542]
松は 裸子植物(らししょくぶつ)
裸子植物の花には花弁や萼(がく)がないが、胚珠や花粉嚢(かふんのう)があり受粉によって種子を作る。
裸子植物の花には子房がなく胚珠がむき出しになっているのが特徴。
松の花は、春に出る新芽の頂部に2〜3個の雌花、その下方に多くの雄花がついて花粉を散らす。 (トップに載せた画像中央の伸びた新芽にご注目)
雄花・雌花ともに、鱗片(りんぺん)が多数集まったつくりになっている。
雄花の鱗片の花粉嚢(かふんのう)で作られる花粉は空気袋がついており。
空気袋は風によって雌花の鱗片にある胚珠に到達して受粉する。
雌花は受粉した後、1年以上かかって松笠(まつかさ)となり、胚珠は種子になる。
(サイト 「花のつくりとはたらき - 中学理科の学習」で学びました。)
松茸(マツタケ)のこと
高松のこの峰も狭(せ)に笠立てて満ち盛りたる秋の香のよさ
万葉集 [巻十 2233]
松茸を詠んだ一首を探しました。
万葉人も秋の味覚一番! 香り高い松茸を食していたようです。 ((*´゚艸゚`*))まぃぅ〜♪
松は、植木・建築材その他に有用な樹木です。
松茸は赤松の根元に生えるので、松そのものではありませんが、食用として魅力があります。
Ouna 若かりし頃は、松茸狩りなどしてよく食べていたのですが……。
今は、国内産の松茸は高価で、口にすることができなくなった。 (w_−; ウゥ・・
関連記事:
うちの Okina は、趣味で松の剪定などをする。
うちの庭の松の手入れと万博公園の松の手入れ‥あれっ!? 違ってる!‥
※ 2023.08.11 更新
JUGEMテーマ:植物
芍薬の絵(習作)・・ 趣味で描いた絵の断捨離 完了 ・・
2019.05.18 Saturday
JUGEMテーマ:アート・デザイン
芍薬 の 絵
水彩画・ガッシュ P6号 1985
2014年から始めた、趣味で描いた絵の整理。
終活の手始め ・・・ スケッチ・デッサン・下絵・絵画の整理 ・・・ 2014.08
断捨離・・・「断・捨・離」として2010年の流行語になりましたが……。
苦心して描いた絵の断捨離は遅々として進まず…‥5年もかかってしまいました。
予定していたような結果にならなかったけれど、最後の「芍薬の絵(習作)」で断捨離完了に。
これからは、残した絵に手を入れて完成度を高めていきたい。
今までにUPした絵は、生まれ変わっていつか登場するかも…☆ヽ(▽⌒*)よろしぅ♪
関連記事:
芍薬の水彩画(習作) ・・ 絵の整理を急がないと ・・ 2017.03.09
牡丹の絵・・思い出あるから〜断捨離は〜 r(-◎ω◎-)考え中 2015.04.26
2023.06.20 更新
たけ(タケ) ** 万葉植物 **
2019.05.12 Sunday
たけ(タケの総称)
万葉仮名 -- 竹 多気
竹(タケ)
竹の子が成長するころの竹林風景 孟宗竹(モウソウチク) 万博記念公園・日本庭園で
梅の花散らまく惜しみわが園の竹の林にうぐひす鳴くも
阿氏奥島 万葉集 [巻五 824]
み園生の竹の林にうぐひすはしば鳴きにしを雪は降りつつ
大伴家持 万葉集 [巻十九 4286]
我がやどのいささ群竹吹く風の音のかそけきこの夕へかも
大伴家持 万葉集 [巻十九 4291]
万葉集に詠まれた竹は・・・
万葉集には、竹に関する歌が 20首ほど詠まれている。
植物としての竹を詠んだ歌は4首のみ。
竹を詠んだ3首を載せました。
「わが園の」竹の林は、大伴旅人邸宅の梅花の宴で詠まれたもの。
梅の花を呼んでいるが竹の林も入っているので。
「み園生の」竹の林は、宮中の竹林の情景を詠んでいる。
「我がやどの」いささ群竹は、大伴家持邸のもの。
詠まれた竹の種類は分かりませんが、この頃の竹は限られた人たちだけのものだったようです。
残りの歌は、直接的に竹を詠んだのではなくて、比喩や枕詞として使われたり。
竹を材料にして作られた 祭具の 「竹玉」「竹珠」 について詠まれたものがほとんど。
詠まれている竹は細く背丈の低い竹、「小竹・細竹(しの)」の表現で詠まれている。
真竹(マダケ)・ 淡竹(ハチク)・ 孟宗竹(モウソウチク)などは、原産地中国から渡来した。
孟宗竹(モウソウチク)は中国から渡来したのは確かですが、渡来した時代は諸説あり。
鎌倉時代か江戸時代とかいわれているので、万葉集には詠まれていないでしょう。
日本原産のものは、篠竹(シノダケ) ・ 業平竹(ナリヒラダケ)・ 阿亀笹(オカメザサ)など。
阿亀笹(オカメザサ)は日本原産のタケ類中、最も小型で密生する。
真竹(マダケ)・ 淡竹(ハチク)は、日本原産説もあるそうですし。
古事記に記されているのは、真竹の筍だとされているとか。
真竹が万葉の時代に有ったのか、無かったのか、気になるところです。
亀甲竹(キッコウチク)
京都・浄住寺 境内庭園で
亀甲竹は孟宗竹の突然変異種だそうです。
京都へ紅葉を見に行って撮った写真ですが、この筍を食べてみたい。
京都特産といわれており、観賞用に庭に植えたり床柱や花器などに加工される。
タケ(竹)
タケ類は、約30属 500〜1000種以上を含む大きな植物群。(学説によって異なる)
花の形態からイネ科に属する。
日本に生育するタケ類のうち代表的なものは……
マダケ・モウソウチク・ハチク・ホテイチク・キッコウチク・ホウライチク・ナリヒラダケ・ネマガリダケ・トウチク・シホウチク・カンチク・ヤダケ・メダケ。
タケとササの見分け方は、簡単に大型のものがタケで小型のものがササ。
タケノコの皮が成長してからも長く稈上に残るのがササ、と区別されるが無理があり難しい。
タケノコ(竹の子)は地下茎の芽がふくらみ、地上に出てから2〜3か月で1本のタケとして成長を完成する。
太いタケでは伸び盛りに1日120cmも伸びる。
タケノコが伸び切ると、稈に形成層がないので、なん年たっても少しも太らない。
タケは主として地下茎で無性的に繁殖するので、開花はきわめてまれ。
花はイネの花に似る。
日本に多いマダケは、記録によると約120年を周期として全面的に一斉に開花し枯死する。
開花してもほとんど種子ができない。
モウソウチクは、ふつうは一部分だけの開花だが、ときには竹林の竹が全て一斉に花咲き、種子ができる。
Ouna は以前に、竹林一面が枯れているの遠目に見たことがある。
竹の開花の原因については、まだ十分解明されていないそうです。
(参考図書:平凡社大百科事典など)
竹(タケ)の利用
タケの空洞、優れた割裂性、強い弾性、タケの皮の滑りなど優れた特性を利用して。
古代から容器や刃物などに使用されてきた。
笙・笛・尺八などの管楽器、美術工芸品、それに家具・建築材など……。
竹材の用途は数百種類の多岐にわたる。
筍(タケノコ)は食用に・・・
若くて柔らかいタケノコはどんな種類のものでも食べることができるらしいが。
美味で食用にされるのは、モウソウチクとネマガリダケの筍が多い。
カンザンチク・カンチク・ハチク・ホテイチクの筍も美味。
マダケも食用にされるが、それほどでもない。
Ouna はモウソウチク・ハチク・ネマガリダケしか食べたことがない。
ネマガリダケは東北地方へ旅行した時に。
筍の栄養分は茹でると、100g当り エネルギー 36kcal 蛋白質3.5g。
強力な造血作用をもつビタミンB12を含み、食物繊維は整腸作用をもつといわれる。
万葉人が食できなかった孟宗竹。 私たち 竹取 Okina・竹取Ouna は大好き!
今年も京都・長岡京市へ朝掘りの筍を買いに行ってきた。
Ouna が、ブログ「竹取物語」を書いていたころ、 かぐや姫の筍料理 をUPした。
ずいぶん昔の記事だけど今も健在で。 ( ̄Д ̄;;
関連記事:
竹(若竹)の 脱皮 〜 恥ずかしげ 〜 筍生活でしょうか!?
※ 2023.07.13 更新
JUGEMテーマ:植物
ゆづるは(ユズリハ) ** 万葉植物 **
2019.05.01 Wednesday
ゆづるは(ユズリハ)
万葉仮名 -- 弓弦葉 由豆流波
譲葉(ユズリハ)
あど思(も)へか阿自久麻山のゆづるはの含(ふふ)まる時に風吹かずかも
万葉集 [巻十四 3572]
「阿自久麻山の ”ゆずりは” のように、これから美しくなる新葉だけれども、いつ風が吹くともかぎらない。心配なことだ」と詠っている。
この歌は「相手の娘が若すぎるからといってためらっていると、誰かが不意に言い寄るかもしれないぞ」といった意味の比喩歌。
歌に詠まれている「ゆづるは」は、譲葉(ユズリハ)のこと。
譲葉は若い葉が育つのを見とどけてから、古葉が "譲る" ように落ちるので、この名がある。
ユズリハは、絶えることなく世代が継承される常盤木として、縁起のよいめでたい木なのです。
子供のころ、正月の門松・しめ飾りに、ユズリハが用いられていたのを覚えている。
「国生み神話」がある淡路島、南あわじ市に島内最高峰の「諭鶴羽山(ゆづるはさん)」標高608mがある。
山の古名は「譲葉山(ゆずりはさん)」とも。
「譲葉山」の名は、この山に譲葉(ユズリハ)の木が多く見られること。
山上にある「国生み神話」ゆかりの「諭鶴羽神社」神樹が、譲葉(ユズリハ)木である。
また、山に群落をなす照葉樹が春から夏にかけて、葉を若葉に譲っていく様子などから名付けられたとか。
子供のころ、「諭鶴羽山」の麓に実家がある母に連れられて、山麓までよく行ったが。
山は見ていたけれど登ったことはないし、ユズリハの木の意味をよく知らなかった。
9年前の4月末に、大阪万博記念公園・日本庭園で「ユズリハ」の札を付けた木に会って……。
これが、「ユズリハ!」と、しげしげと眺めて写真も撮ってきた。
新葉は、まだ若草色で紅色の葉柄が少し見えて初々しい。
ユズリハの葉は枝先に集まって生し、形は狭長楕円形。葉身の長さ10〜20cm。
葉質は厚く、表は光沢のある深緑色で裏は粉白色。
長い葉柄は通常、赤色を帯びる。葉の寿命は2年余。
初夏に新葉が開くと、一年葉・二年葉が共に階をなし、二年葉は夏から秋に落葉する。
ユズリハ(譲葉)
Daphniphyllum macropodum
別名はユズルハ(弓弦葉)
日本では東北地方南部以南の暖かい山地に生育する。
庭木・公園樹として植栽される。
ユズリハ科の常緑高木。高さ10mになる。
花期は5〜6月。雌雄異株。
花は黄緑色の小花が房状に咲くが、葉に隠れて気づきにくい。
果実は秋に暗青色に熟す。
参考図書:
平凡社大百科事典 やまと花萬葉
関連記事:
※ 2023.07.13 更新
JUGEMテーマ:植物
祝 2019年5月1日(水) 「令和」時代の幕開けです。
まつ (マツ)
万葉仮名 -- 松 待 麻都
松(マツ)
八千種(やちくさ)の花はうつろふ常磐なる松のさ枝を我は結ばな
大伴家持 万葉集 [巻二十 4501]
万葉集に松は 萩・梅に次いで多く、79首 詠まれている。
「松」を「待つ」にかけた歌や「長寿願望」の気持ちが詠み込まれている歌が多いようです。
松の名は「待つ」に由来する。(諸説あるようですが……)
常緑で長寿な松は「久しく寿を保つ木」と、崇拝される樹木となったようです。
「松・竹・梅」
松は、竹・梅と寒さに耐えるところから歳寒の三友とよんで、めでたいものとして慶事に使われる。
マツ (松)
学名:Pinus
科名:マツ科
分類:常緑高木 落葉松・唐松(からまつ)は落葉樹
花期:4〜5月(赤松・黒松)
松の種類は多く、赤松(雌松)・ 黒松(雄松)・ 五葉松(姫小松)・ 這松など
松の花
うちの庭の松は、毎年4月末ごろに花が咲き、地面に黄色い花粉を落とす。
松の花粉は重いためほとんど飛散しないとかで、花粉症になりにくいともいわれるが……?
万葉集に「松の花」を詠んだ一首があります。
松の花花数にしも我が背子が思へらなくにもとな咲きつつ
平群女郎 万葉集 [巻十七 3542]
松は 裸子植物(らししょくぶつ)
裸子植物の花には花弁や萼(がく)がないが、胚珠や花粉嚢(かふんのう)があり受粉によって種子を作る。
裸子植物の花には子房がなく胚珠がむき出しになっているのが特徴。
松の花は、春に出る新芽の頂部に2〜3個の雌花、その下方に多くの雄花がついて花粉を散らす。 (トップに載せた画像中央の伸びた新芽にご注目)
雄花・雌花ともに、鱗片(りんぺん)が多数集まったつくりになっている。
雄花の鱗片の花粉嚢(かふんのう)で作られる花粉は空気袋がついており。
空気袋は風によって雌花の鱗片にある胚珠に到達して受粉する。
雌花は受粉した後、1年以上かかって松笠(まつかさ)となり、胚珠は種子になる。
(サイト 「花のつくりとはたらき - 中学理科の学習」で学びました。)
松茸(マツタケ)のこと
高松のこの峰も狭(せ)に笠立てて満ち盛りたる秋の香のよさ
万葉集 [巻十 2233]
松茸を詠んだ一首を探しました。
万葉人も秋の味覚一番! 香り高い松茸を食していたようです。 ((*´゚艸゚`*))まぃぅ〜♪
松は、植木・建築材その他に有用な樹木です。
松茸は赤松の根元に生えるので、松そのものではありませんが、食用として魅力があります。
Ouna 若かりし頃は、松茸狩りなどしてよく食べていたのですが……。
今は、国内産の松茸は高価で、口にすることができなくなった。 (w_−; ウゥ・・
関連記事:
うちの Okina は、趣味で松の剪定などをする。
うちの庭の松の手入れと万博公園の松の手入れ‥あれっ!? 違ってる!‥
※ 2023.08.11 更新
JUGEMテーマ:植物
芍薬の絵(習作)・・ 趣味で描いた絵の断捨離 完了 ・・
2019.05.18 Saturday
JUGEMテーマ:アート・デザイン
芍薬 の 絵
水彩画・ガッシュ P6号 1985
2014年から始めた、趣味で描いた絵の整理。
終活の手始め ・・・ スケッチ・デッサン・下絵・絵画の整理 ・・・ 2014.08
断捨離・・・「断・捨・離」として2010年の流行語になりましたが……。
苦心して描いた絵の断捨離は遅々として進まず…‥5年もかかってしまいました。
予定していたような結果にならなかったけれど、最後の「芍薬の絵(習作)」で断捨離完了に。
これからは、残した絵に手を入れて完成度を高めていきたい。
今までにUPした絵は、生まれ変わっていつか登場するかも…☆ヽ(▽⌒*)よろしぅ♪
関連記事:
芍薬の水彩画(習作) ・・ 絵の整理を急がないと ・・ 2017.03.09
牡丹の絵・・思い出あるから〜断捨離は〜 r(-◎ω◎-)考え中 2015.04.26
2023.06.20 更新
たけ(タケ) ** 万葉植物 **
2019.05.12 Sunday
たけ(タケの総称)
万葉仮名 -- 竹 多気
竹(タケ)
竹の子が成長するころの竹林風景 孟宗竹(モウソウチク) 万博記念公園・日本庭園で
梅の花散らまく惜しみわが園の竹の林にうぐひす鳴くも
阿氏奥島 万葉集 [巻五 824]
み園生の竹の林にうぐひすはしば鳴きにしを雪は降りつつ
大伴家持 万葉集 [巻十九 4286]
我がやどのいささ群竹吹く風の音のかそけきこの夕へかも
大伴家持 万葉集 [巻十九 4291]
万葉集に詠まれた竹は・・・
万葉集には、竹に関する歌が 20首ほど詠まれている。
植物としての竹を詠んだ歌は4首のみ。
竹を詠んだ3首を載せました。
「わが園の」竹の林は、大伴旅人邸宅の梅花の宴で詠まれたもの。
梅の花を呼んでいるが竹の林も入っているので。
「み園生の」竹の林は、宮中の竹林の情景を詠んでいる。
「我がやどの」いささ群竹は、大伴家持邸のもの。
詠まれた竹の種類は分かりませんが、この頃の竹は限られた人たちだけのものだったようです。
残りの歌は、直接的に竹を詠んだのではなくて、比喩や枕詞として使われたり。
竹を材料にして作られた 祭具の 「竹玉」「竹珠」 について詠まれたものがほとんど。
詠まれている竹は細く背丈の低い竹、「小竹・細竹(しの)」の表現で詠まれている。
真竹(マダケ)・ 淡竹(ハチク)・ 孟宗竹(モウソウチク)などは、原産地中国から渡来した。
孟宗竹(モウソウチク)は中国から渡来したのは確かですが、渡来した時代は諸説あり。
鎌倉時代か江戸時代とかいわれているので、万葉集には詠まれていないでしょう。
日本原産のものは、篠竹(シノダケ) ・ 業平竹(ナリヒラダケ)・ 阿亀笹(オカメザサ)など。
阿亀笹(オカメザサ)は日本原産のタケ類中、最も小型で密生する。
真竹(マダケ)・ 淡竹(ハチク)は、日本原産説もあるそうですし。
古事記に記されているのは、真竹の筍だとされているとか。
真竹が万葉の時代に有ったのか、無かったのか、気になるところです。
亀甲竹(キッコウチク)
京都・浄住寺 境内庭園で
亀甲竹は孟宗竹の突然変異種だそうです。
京都へ紅葉を見に行って撮った写真ですが、この筍を食べてみたい。
京都特産といわれており、観賞用に庭に植えたり床柱や花器などに加工される。
タケ(竹)
タケ類は、約30属 500〜1000種以上を含む大きな植物群。(学説によって異なる)
花の形態からイネ科に属する。
日本に生育するタケ類のうち代表的なものは……
マダケ・モウソウチク・ハチク・ホテイチク・キッコウチク・ホウライチク・ナリヒラダケ・ネマガリダケ・トウチク・シホウチク・カンチク・ヤダケ・メダケ。
タケとササの見分け方は、簡単に大型のものがタケで小型のものがササ。
タケノコの皮が成長してからも長く稈上に残るのがササ、と区別されるが無理があり難しい。
タケノコ(竹の子)は地下茎の芽がふくらみ、地上に出てから2〜3か月で1本のタケとして成長を完成する。
太いタケでは伸び盛りに1日120cmも伸びる。
タケノコが伸び切ると、稈に形成層がないので、なん年たっても少しも太らない。
タケは主として地下茎で無性的に繁殖するので、開花はきわめてまれ。
花はイネの花に似る。
日本に多いマダケは、記録によると約120年を周期として全面的に一斉に開花し枯死する。
開花してもほとんど種子ができない。
モウソウチクは、ふつうは一部分だけの開花だが、ときには竹林の竹が全て一斉に花咲き、種子ができる。
Ouna は以前に、竹林一面が枯れているの遠目に見たことがある。
竹の開花の原因については、まだ十分解明されていないそうです。
(参考図書:平凡社大百科事典など)
竹(タケ)の利用
タケの空洞、優れた割裂性、強い弾性、タケの皮の滑りなど優れた特性を利用して。
古代から容器や刃物などに使用されてきた。
笙・笛・尺八などの管楽器、美術工芸品、それに家具・建築材など……。
竹材の用途は数百種類の多岐にわたる。
筍(タケノコ)は食用に・・・
若くて柔らかいタケノコはどんな種類のものでも食べることができるらしいが。
美味で食用にされるのは、モウソウチクとネマガリダケの筍が多い。
カンザンチク・カンチク・ハチク・ホテイチクの筍も美味。
マダケも食用にされるが、それほどでもない。
Ouna はモウソウチク・ハチク・ネマガリダケしか食べたことがない。
ネマガリダケは東北地方へ旅行した時に。
筍の栄養分は茹でると、100g当り エネルギー 36kcal 蛋白質3.5g。
強力な造血作用をもつビタミンB12を含み、食物繊維は整腸作用をもつといわれる。
万葉人が食できなかった孟宗竹。 私たち 竹取 Okina・竹取Ouna は大好き!
今年も京都・長岡京市へ朝掘りの筍を買いに行ってきた。
Ouna が、ブログ「竹取物語」を書いていたころ、 かぐや姫の筍料理 をUPした。
ずいぶん昔の記事だけど今も健在で。 ( ̄Д ̄;;
関連記事:
竹(若竹)の 脱皮 〜 恥ずかしげ 〜 筍生活でしょうか!?
※ 2023.07.13 更新
JUGEMテーマ:植物
ゆづるは(ユズリハ) ** 万葉植物 **
2019.05.01 Wednesday
ゆづるは(ユズリハ)
万葉仮名 -- 弓弦葉 由豆流波
譲葉(ユズリハ)
あど思(も)へか阿自久麻山のゆづるはの含(ふふ)まる時に風吹かずかも
万葉集 [巻十四 3572]
「阿自久麻山の ”ゆずりは” のように、これから美しくなる新葉だけれども、いつ風が吹くともかぎらない。心配なことだ」と詠っている。
この歌は「相手の娘が若すぎるからといってためらっていると、誰かが不意に言い寄るかもしれないぞ」といった意味の比喩歌。
歌に詠まれている「ゆづるは」は、譲葉(ユズリハ)のこと。
譲葉は若い葉が育つのを見とどけてから、古葉が "譲る" ように落ちるので、この名がある。
ユズリハは、絶えることなく世代が継承される常盤木として、縁起のよいめでたい木なのです。
子供のころ、正月の門松・しめ飾りに、ユズリハが用いられていたのを覚えている。
「国生み神話」がある淡路島、南あわじ市に島内最高峰の「諭鶴羽山(ゆづるはさん)」標高608mがある。
山の古名は「譲葉山(ゆずりはさん)」とも。
「譲葉山」の名は、この山に譲葉(ユズリハ)の木が多く見られること。
山上にある「国生み神話」ゆかりの「諭鶴羽神社」神樹が、譲葉(ユズリハ)木である。
また、山に群落をなす照葉樹が春から夏にかけて、葉を若葉に譲っていく様子などから名付けられたとか。
子供のころ、「諭鶴羽山」の麓に実家がある母に連れられて、山麓までよく行ったが。
山は見ていたけれど登ったことはないし、ユズリハの木の意味をよく知らなかった。
9年前の4月末に、大阪万博記念公園・日本庭園で「ユズリハ」の札を付けた木に会って……。
これが、「ユズリハ!」と、しげしげと眺めて写真も撮ってきた。
新葉は、まだ若草色で紅色の葉柄が少し見えて初々しい。
ユズリハの葉は枝先に集まって生し、形は狭長楕円形。葉身の長さ10〜20cm。
葉質は厚く、表は光沢のある深緑色で裏は粉白色。
長い葉柄は通常、赤色を帯びる。葉の寿命は2年余。
初夏に新葉が開くと、一年葉・二年葉が共に階をなし、二年葉は夏から秋に落葉する。
ユズリハ(譲葉)
Daphniphyllum macropodum
別名はユズルハ(弓弦葉)
日本では東北地方南部以南の暖かい山地に生育する。
庭木・公園樹として植栽される。
ユズリハ科の常緑高木。高さ10mになる。
花期は5〜6月。雌雄異株。
花は黄緑色の小花が房状に咲くが、葉に隠れて気づきにくい。
果実は秋に暗青色に熟す。
参考図書:
平凡社大百科事典 やまと花萬葉
関連記事:
※ 2023.07.13 更新
JUGEMテーマ:植物
祝 2019年5月1日(水) 「令和」時代の幕開けです。
JUGEMテーマ:アート・デザイン
芍薬 の 絵
水彩画・ガッシュ P6号 1985
2014年から始めた、趣味で描いた絵の整理。
終活の手始め ・・・ スケッチ・デッサン・下絵・絵画の整理 ・・・ 2014.08
断捨離・・・「断・捨・離」として2010年の流行語になりましたが……。
苦心して描いた絵の断捨離は遅々として進まず…‥5年もかかってしまいました。
予定していたような結果にならなかったけれど、最後の「芍薬の絵(習作)」で断捨離完了に。
これからは、残した絵に手を入れて完成度を高めていきたい。
今までにUPした絵は、生まれ変わっていつか登場するかも…☆ヽ(▽⌒*)よろしぅ♪
関連記事:
芍薬の水彩画(習作) ・・ 絵の整理を急がないと ・・ 2017.03.09
牡丹の絵・・思い出あるから〜断捨離は〜 r(-◎ω◎-)考え中 2015.04.26
2023.06.20 更新
たけ(タケ) ** 万葉植物 **
2019.05.12 Sunday
たけ(タケの総称)
万葉仮名 -- 竹 多気
竹(タケ)
竹の子が成長するころの竹林風景 孟宗竹(モウソウチク) 万博記念公園・日本庭園で
梅の花散らまく惜しみわが園の竹の林にうぐひす鳴くも
阿氏奥島 万葉集 [巻五 824]
み園生の竹の林にうぐひすはしば鳴きにしを雪は降りつつ
大伴家持 万葉集 [巻十九 4286]
我がやどのいささ群竹吹く風の音のかそけきこの夕へかも
大伴家持 万葉集 [巻十九 4291]
万葉集に詠まれた竹は・・・
万葉集には、竹に関する歌が 20首ほど詠まれている。
植物としての竹を詠んだ歌は4首のみ。
竹を詠んだ3首を載せました。
「わが園の」竹の林は、大伴旅人邸宅の梅花の宴で詠まれたもの。
梅の花を呼んでいるが竹の林も入っているので。
「み園生の」竹の林は、宮中の竹林の情景を詠んでいる。
「我がやどの」いささ群竹は、大伴家持邸のもの。
詠まれた竹の種類は分かりませんが、この頃の竹は限られた人たちだけのものだったようです。
残りの歌は、直接的に竹を詠んだのではなくて、比喩や枕詞として使われたり。
竹を材料にして作られた 祭具の 「竹玉」「竹珠」 について詠まれたものがほとんど。
詠まれている竹は細く背丈の低い竹、「小竹・細竹(しの)」の表現で詠まれている。
真竹(マダケ)・ 淡竹(ハチク)・ 孟宗竹(モウソウチク)などは、原産地中国から渡来した。
孟宗竹(モウソウチク)は中国から渡来したのは確かですが、渡来した時代は諸説あり。
鎌倉時代か江戸時代とかいわれているので、万葉集には詠まれていないでしょう。
日本原産のものは、篠竹(シノダケ) ・ 業平竹(ナリヒラダケ)・ 阿亀笹(オカメザサ)など。
阿亀笹(オカメザサ)は日本原産のタケ類中、最も小型で密生する。
真竹(マダケ)・ 淡竹(ハチク)は、日本原産説もあるそうですし。
古事記に記されているのは、真竹の筍だとされているとか。
真竹が万葉の時代に有ったのか、無かったのか、気になるところです。
亀甲竹(キッコウチク)
京都・浄住寺 境内庭園で
亀甲竹は孟宗竹の突然変異種だそうです。
京都へ紅葉を見に行って撮った写真ですが、この筍を食べてみたい。
京都特産といわれており、観賞用に庭に植えたり床柱や花器などに加工される。
タケ(竹)
タケ類は、約30属 500〜1000種以上を含む大きな植物群。(学説によって異なる)
花の形態からイネ科に属する。
日本に生育するタケ類のうち代表的なものは……
マダケ・モウソウチク・ハチク・ホテイチク・キッコウチク・ホウライチク・ナリヒラダケ・ネマガリダケ・トウチク・シホウチク・カンチク・ヤダケ・メダケ。
タケとササの見分け方は、簡単に大型のものがタケで小型のものがササ。
タケノコの皮が成長してからも長く稈上に残るのがササ、と区別されるが無理があり難しい。
タケノコ(竹の子)は地下茎の芽がふくらみ、地上に出てから2〜3か月で1本のタケとして成長を完成する。
太いタケでは伸び盛りに1日120cmも伸びる。
タケノコが伸び切ると、稈に形成層がないので、なん年たっても少しも太らない。
タケは主として地下茎で無性的に繁殖するので、開花はきわめてまれ。
花はイネの花に似る。
日本に多いマダケは、記録によると約120年を周期として全面的に一斉に開花し枯死する。
開花してもほとんど種子ができない。
モウソウチクは、ふつうは一部分だけの開花だが、ときには竹林の竹が全て一斉に花咲き、種子ができる。
Ouna は以前に、竹林一面が枯れているの遠目に見たことがある。
竹の開花の原因については、まだ十分解明されていないそうです。
(参考図書:平凡社大百科事典など)
竹(タケ)の利用
タケの空洞、優れた割裂性、強い弾性、タケの皮の滑りなど優れた特性を利用して。
古代から容器や刃物などに使用されてきた。
笙・笛・尺八などの管楽器、美術工芸品、それに家具・建築材など……。
竹材の用途は数百種類の多岐にわたる。
筍(タケノコ)は食用に・・・
若くて柔らかいタケノコはどんな種類のものでも食べることができるらしいが。
美味で食用にされるのは、モウソウチクとネマガリダケの筍が多い。
カンザンチク・カンチク・ハチク・ホテイチクの筍も美味。
マダケも食用にされるが、それほどでもない。
Ouna はモウソウチク・ハチク・ネマガリダケしか食べたことがない。
ネマガリダケは東北地方へ旅行した時に。
筍の栄養分は茹でると、100g当り エネルギー 36kcal 蛋白質3.5g。
強力な造血作用をもつビタミンB12を含み、食物繊維は整腸作用をもつといわれる。
万葉人が食できなかった孟宗竹。 私たち 竹取 Okina・竹取Ouna は大好き!
今年も京都・長岡京市へ朝掘りの筍を買いに行ってきた。
Ouna が、ブログ「竹取物語」を書いていたころ、 かぐや姫の筍料理 をUPした。
ずいぶん昔の記事だけど今も健在で。 ( ̄Д ̄;;
関連記事:
竹(若竹)の 脱皮 〜 恥ずかしげ 〜 筍生活でしょうか!?
※ 2023.07.13 更新
JUGEMテーマ:植物
ゆづるは(ユズリハ) ** 万葉植物 **
2019.05.01 Wednesday
ゆづるは(ユズリハ)
万葉仮名 -- 弓弦葉 由豆流波
譲葉(ユズリハ)
あど思(も)へか阿自久麻山のゆづるはの含(ふふ)まる時に風吹かずかも
万葉集 [巻十四 3572]
「阿自久麻山の ”ゆずりは” のように、これから美しくなる新葉だけれども、いつ風が吹くともかぎらない。心配なことだ」と詠っている。
この歌は「相手の娘が若すぎるからといってためらっていると、誰かが不意に言い寄るかもしれないぞ」といった意味の比喩歌。
歌に詠まれている「ゆづるは」は、譲葉(ユズリハ)のこと。
譲葉は若い葉が育つのを見とどけてから、古葉が "譲る" ように落ちるので、この名がある。
ユズリハは、絶えることなく世代が継承される常盤木として、縁起のよいめでたい木なのです。
子供のころ、正月の門松・しめ飾りに、ユズリハが用いられていたのを覚えている。
「国生み神話」がある淡路島、南あわじ市に島内最高峰の「諭鶴羽山(ゆづるはさん)」標高608mがある。
山の古名は「譲葉山(ゆずりはさん)」とも。
「譲葉山」の名は、この山に譲葉(ユズリハ)の木が多く見られること。
山上にある「国生み神話」ゆかりの「諭鶴羽神社」神樹が、譲葉(ユズリハ)木である。
また、山に群落をなす照葉樹が春から夏にかけて、葉を若葉に譲っていく様子などから名付けられたとか。
子供のころ、「諭鶴羽山」の麓に実家がある母に連れられて、山麓までよく行ったが。
山は見ていたけれど登ったことはないし、ユズリハの木の意味をよく知らなかった。
9年前の4月末に、大阪万博記念公園・日本庭園で「ユズリハ」の札を付けた木に会って……。
これが、「ユズリハ!」と、しげしげと眺めて写真も撮ってきた。
新葉は、まだ若草色で紅色の葉柄が少し見えて初々しい。
ユズリハの葉は枝先に集まって生し、形は狭長楕円形。葉身の長さ10〜20cm。
葉質は厚く、表は光沢のある深緑色で裏は粉白色。
長い葉柄は通常、赤色を帯びる。葉の寿命は2年余。
初夏に新葉が開くと、一年葉・二年葉が共に階をなし、二年葉は夏から秋に落葉する。
ユズリハ(譲葉)
Daphniphyllum macropodum
別名はユズルハ(弓弦葉)
日本では東北地方南部以南の暖かい山地に生育する。
庭木・公園樹として植栽される。
ユズリハ科の常緑高木。高さ10mになる。
花期は5〜6月。雌雄異株。
花は黄緑色の小花が房状に咲くが、葉に隠れて気づきにくい。
果実は秋に暗青色に熟す。
参考図書:
平凡社大百科事典 やまと花萬葉
関連記事:
※ 2023.07.13 更新
JUGEMテーマ:植物
祝 2019年5月1日(水) 「令和」時代の幕開けです。
たけ(タケの総称)
万葉仮名 -- 竹 多気
竹(タケ)
竹の子が成長するころの竹林風景 孟宗竹(モウソウチク) 万博記念公園・日本庭園で
梅の花散らまく惜しみわが園の竹の林にうぐひす鳴くも
阿氏奥島 万葉集 [巻五 824]
み園生の竹の林にうぐひすはしば鳴きにしを雪は降りつつ
大伴家持 万葉集 [巻十九 4286]
我がやどのいささ群竹吹く風の音のかそけきこの夕へかも
大伴家持 万葉集 [巻十九 4291]
万葉集に詠まれた竹は・・・
万葉集には、竹に関する歌が 20首ほど詠まれている。
植物としての竹を詠んだ歌は4首のみ。
竹を詠んだ3首を載せました。
「わが園の」竹の林は、大伴旅人邸宅の梅花の宴で詠まれたもの。
梅の花を呼んでいるが竹の林も入っているので。
「み園生の」竹の林は、宮中の竹林の情景を詠んでいる。
「我がやどの」いささ群竹は、大伴家持邸のもの。
詠まれた竹の種類は分かりませんが、この頃の竹は限られた人たちだけのものだったようです。
残りの歌は、直接的に竹を詠んだのではなくて、比喩や枕詞として使われたり。
竹を材料にして作られた 祭具の 「竹玉」「竹珠」 について詠まれたものがほとんど。
詠まれている竹は細く背丈の低い竹、「小竹・細竹(しの)」の表現で詠まれている。
真竹(マダケ)・ 淡竹(ハチク)・ 孟宗竹(モウソウチク)などは、原産地中国から渡来した。
孟宗竹(モウソウチク)は中国から渡来したのは確かですが、渡来した時代は諸説あり。
鎌倉時代か江戸時代とかいわれているので、万葉集には詠まれていないでしょう。
日本原産のものは、篠竹(シノダケ) ・ 業平竹(ナリヒラダケ)・ 阿亀笹(オカメザサ)など。
阿亀笹(オカメザサ)は日本原産のタケ類中、最も小型で密生する。
真竹(マダケ)・ 淡竹(ハチク)は、日本原産説もあるそうですし。
古事記に記されているのは、真竹の筍だとされているとか。
真竹が万葉の時代に有ったのか、無かったのか、気になるところです。
亀甲竹(キッコウチク)
京都・浄住寺 境内庭園で
亀甲竹は孟宗竹の突然変異種だそうです。
京都へ紅葉を見に行って撮った写真ですが、この筍を食べてみたい。
京都特産といわれており、観賞用に庭に植えたり床柱や花器などに加工される。
タケ(竹)
タケ類は、約30属 500〜1000種以上を含む大きな植物群。(学説によって異なる)
花の形態からイネ科に属する。
日本に生育するタケ類のうち代表的なものは……
マダケ・モウソウチク・ハチク・ホテイチク・キッコウチク・ホウライチク・ナリヒラダケ・ネマガリダケ・トウチク・シホウチク・カンチク・ヤダケ・メダケ。
タケとササの見分け方は、簡単に大型のものがタケで小型のものがササ。
タケノコの皮が成長してからも長く稈上に残るのがササ、と区別されるが無理があり難しい。
タケノコ(竹の子)は地下茎の芽がふくらみ、地上に出てから2〜3か月で1本のタケとして成長を完成する。
太いタケでは伸び盛りに1日120cmも伸びる。
タケノコが伸び切ると、稈に形成層がないので、なん年たっても少しも太らない。
タケは主として地下茎で無性的に繁殖するので、開花はきわめてまれ。
花はイネの花に似る。
日本に多いマダケは、記録によると約120年を周期として全面的に一斉に開花し枯死する。
開花してもほとんど種子ができない。
モウソウチクは、ふつうは一部分だけの開花だが、ときには竹林の竹が全て一斉に花咲き、種子ができる。
Ouna は以前に、竹林一面が枯れているの遠目に見たことがある。
竹の開花の原因については、まだ十分解明されていないそうです。
(参考図書:平凡社大百科事典など)
竹(タケ)の利用
タケの空洞、優れた割裂性、強い弾性、タケの皮の滑りなど優れた特性を利用して。
古代から容器や刃物などに使用されてきた。
笙・笛・尺八などの管楽器、美術工芸品、それに家具・建築材など……。
竹材の用途は数百種類の多岐にわたる。
筍(タケノコ)は食用に・・・
若くて柔らかいタケノコはどんな種類のものでも食べることができるらしいが。
美味で食用にされるのは、モウソウチクとネマガリダケの筍が多い。
カンザンチク・カンチク・ハチク・ホテイチクの筍も美味。
マダケも食用にされるが、それほどでもない。
Ouna はモウソウチク・ハチク・ネマガリダケしか食べたことがない。
ネマガリダケは東北地方へ旅行した時に。
筍の栄養分は茹でると、100g当り エネルギー 36kcal 蛋白質3.5g。
強力な造血作用をもつビタミンB12を含み、食物繊維は整腸作用をもつといわれる。
万葉人が食できなかった孟宗竹。 私たち 竹取 Okina・竹取Ouna は大好き!
今年も京都・長岡京市へ朝掘りの筍を買いに行ってきた。
Ouna が、ブログ「竹取物語」を書いていたころ、 かぐや姫の筍料理 をUPした。
ずいぶん昔の記事だけど今も健在で。 ( ̄Д ̄;;
関連記事:
竹(若竹)の 脱皮 〜 恥ずかしげ 〜 筍生活でしょうか!?
※ 2023.07.13 更新
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ゆづるは(ユズリハ) ** 万葉植物 **
2019.05.01 Wednesday
ゆづるは(ユズリハ)
万葉仮名 -- 弓弦葉 由豆流波
譲葉(ユズリハ)
あど思(も)へか阿自久麻山のゆづるはの含(ふふ)まる時に風吹かずかも
万葉集 [巻十四 3572]
「阿自久麻山の ”ゆずりは” のように、これから美しくなる新葉だけれども、いつ風が吹くともかぎらない。心配なことだ」と詠っている。
この歌は「相手の娘が若すぎるからといってためらっていると、誰かが不意に言い寄るかもしれないぞ」といった意味の比喩歌。
歌に詠まれている「ゆづるは」は、譲葉(ユズリハ)のこと。
譲葉は若い葉が育つのを見とどけてから、古葉が "譲る" ように落ちるので、この名がある。
ユズリハは、絶えることなく世代が継承される常盤木として、縁起のよいめでたい木なのです。
子供のころ、正月の門松・しめ飾りに、ユズリハが用いられていたのを覚えている。
「国生み神話」がある淡路島、南あわじ市に島内最高峰の「諭鶴羽山(ゆづるはさん)」標高608mがある。
山の古名は「譲葉山(ゆずりはさん)」とも。
「譲葉山」の名は、この山に譲葉(ユズリハ)の木が多く見られること。
山上にある「国生み神話」ゆかりの「諭鶴羽神社」神樹が、譲葉(ユズリハ)木である。
また、山に群落をなす照葉樹が春から夏にかけて、葉を若葉に譲っていく様子などから名付けられたとか。
子供のころ、「諭鶴羽山」の麓に実家がある母に連れられて、山麓までよく行ったが。
山は見ていたけれど登ったことはないし、ユズリハの木の意味をよく知らなかった。
9年前の4月末に、大阪万博記念公園・日本庭園で「ユズリハ」の札を付けた木に会って……。
これが、「ユズリハ!」と、しげしげと眺めて写真も撮ってきた。
新葉は、まだ若草色で紅色の葉柄が少し見えて初々しい。
ユズリハの葉は枝先に集まって生し、形は狭長楕円形。葉身の長さ10〜20cm。
葉質は厚く、表は光沢のある深緑色で裏は粉白色。
長い葉柄は通常、赤色を帯びる。葉の寿命は2年余。
初夏に新葉が開くと、一年葉・二年葉が共に階をなし、二年葉は夏から秋に落葉する。
ユズリハ(譲葉)
Daphniphyllum macropodum
別名はユズルハ(弓弦葉)
日本では東北地方南部以南の暖かい山地に生育する。
庭木・公園樹として植栽される。
ユズリハ科の常緑高木。高さ10mになる。
花期は5〜6月。雌雄異株。
花は黄緑色の小花が房状に咲くが、葉に隠れて気づきにくい。
果実は秋に暗青色に熟す。
参考図書:
平凡社大百科事典 やまと花萬葉
関連記事:
※ 2023.07.13 更新
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祝 2019年5月1日(水) 「令和」時代の幕開けです。
ゆづるは(ユズリハ) ** 万葉植物 **
2019.05.01 Wednesday
ゆづるは(ユズリハ)
万葉仮名 -- 弓弦葉 由豆流波
譲葉(ユズリハ)
あど思(も)へか阿自久麻山のゆづるはの含(ふふ)まる時に風吹かずかも
万葉集 [巻十四 3572]
「阿自久麻山の ”ゆずりは” のように、これから美しくなる新葉だけれども、いつ風が吹くともかぎらない。心配なことだ」と詠っている。
この歌は「相手の娘が若すぎるからといってためらっていると、誰かが不意に言い寄るかもしれないぞ」といった意味の比喩歌。
歌に詠まれている「ゆづるは」は、譲葉(ユズリハ)のこと。
譲葉は若い葉が育つのを見とどけてから、古葉が "譲る" ように落ちるので、この名がある。
ユズリハは、絶えることなく世代が継承される常盤木として、縁起のよいめでたい木なのです。
子供のころ、正月の門松・しめ飾りに、ユズリハが用いられていたのを覚えている。
「国生み神話」がある淡路島、南あわじ市に島内最高峰の「諭鶴羽山(ゆづるはさん)」標高608mがある。
山の古名は「譲葉山(ゆずりはさん)」とも。
「譲葉山」の名は、この山に譲葉(ユズリハ)の木が多く見られること。
山上にある「国生み神話」ゆかりの「諭鶴羽神社」神樹が、譲葉(ユズリハ)木である。
また、山に群落をなす照葉樹が春から夏にかけて、葉を若葉に譲っていく様子などから名付けられたとか。
子供のころ、「諭鶴羽山」の麓に実家がある母に連れられて、山麓までよく行ったが。
山は見ていたけれど登ったことはないし、ユズリハの木の意味をよく知らなかった。
9年前の4月末に、大阪万博記念公園・日本庭園で「ユズリハ」の札を付けた木に会って……。
これが、「ユズリハ!」と、しげしげと眺めて写真も撮ってきた。
新葉は、まだ若草色で紅色の葉柄が少し見えて初々しい。
ユズリハの葉は枝先に集まって生し、形は狭長楕円形。葉身の長さ10〜20cm。
葉質は厚く、表は光沢のある深緑色で裏は粉白色。
長い葉柄は通常、赤色を帯びる。葉の寿命は2年余。
初夏に新葉が開くと、一年葉・二年葉が共に階をなし、二年葉は夏から秋に落葉する。
ユズリハ(譲葉)
Daphniphyllum macropodum
別名はユズルハ(弓弦葉)
日本では東北地方南部以南の暖かい山地に生育する。
庭木・公園樹として植栽される。
ユズリハ科の常緑高木。高さ10mになる。
花期は5〜6月。雌雄異株。
花は黄緑色の小花が房状に咲くが、葉に隠れて気づきにくい。
果実は秋に暗青色に熟す。
参考図書:
平凡社大百科事典 やまと花萬葉
関連記事:
※ 2023.07.13 更新
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祝 2019年5月1日(水) 「令和」時代の幕開けです。
ゆづるは(ユズリハ)
万葉仮名 -- 弓弦葉 由豆流波
譲葉(ユズリハ)
あど思(も)へか阿自久麻山のゆづるはの含(ふふ)まる時に風吹かずかも
万葉集 [巻十四 3572]
「阿自久麻山の ”ゆずりは” のように、これから美しくなる新葉だけれども、いつ風が吹くともかぎらない。心配なことだ」と詠っている。
この歌は「相手の娘が若すぎるからといってためらっていると、誰かが不意に言い寄るかもしれないぞ」といった意味の比喩歌。
歌に詠まれている「ゆづるは」は、譲葉(ユズリハ)のこと。
譲葉は若い葉が育つのを見とどけてから、古葉が "譲る" ように落ちるので、この名がある。
ユズリハは、絶えることなく世代が継承される常盤木として、縁起のよいめでたい木なのです。
子供のころ、正月の門松・しめ飾りに、ユズリハが用いられていたのを覚えている。
「国生み神話」がある淡路島、南あわじ市に島内最高峰の「諭鶴羽山(ゆづるはさん)」標高608mがある。
山の古名は「譲葉山(ゆずりはさん)」とも。
「譲葉山」の名は、この山に譲葉(ユズリハ)の木が多く見られること。
山上にある「国生み神話」ゆかりの「諭鶴羽神社」神樹が、譲葉(ユズリハ)木である。
また、山に群落をなす照葉樹が春から夏にかけて、葉を若葉に譲っていく様子などから名付けられたとか。
子供のころ、「諭鶴羽山」の麓に実家がある母に連れられて、山麓までよく行ったが。
山は見ていたけれど登ったことはないし、ユズリハの木の意味をよく知らなかった。
9年前の4月末に、大阪万博記念公園・日本庭園で「ユズリハ」の札を付けた木に会って……。
これが、「ユズリハ!」と、しげしげと眺めて写真も撮ってきた。
新葉は、まだ若草色で紅色の葉柄が少し見えて初々しい。
ユズリハの葉は枝先に集まって生し、形は狭長楕円形。葉身の長さ10〜20cm。
葉質は厚く、表は光沢のある深緑色で裏は粉白色。
長い葉柄は通常、赤色を帯びる。葉の寿命は2年余。
初夏に新葉が開くと、一年葉・二年葉が共に階をなし、二年葉は夏から秋に落葉する。
ユズリハ(譲葉)
Daphniphyllum macropodum
別名はユズルハ(弓弦葉)
日本では東北地方南部以南の暖かい山地に生育する。
庭木・公園樹として植栽される。
ユズリハ科の常緑高木。高さ10mになる。
花期は5〜6月。雌雄異株。
花は黄緑色の小花が房状に咲くが、葉に隠れて気づきにくい。
果実は秋に暗青色に熟す。
参考図書:
平凡社大百科事典 やまと花萬葉
関連記事:
※ 2023.07.13 更新
JUGEMテーマ:植物
祝 2019年5月1日(水) 「令和」時代の幕開けです。